「大切にされていない」の正体──男性の愛情表現は、一つではない
5つの視点に入る前に、知っておいてほしいことがあります。
友達が「彼氏が毎日好きってLINEしてくれるんだ」と嬉しそうに話しているのを聞いて、胸がチクッとしたことはありませんか。「いいな。うちの彼はそんなこと一度も言ってくれない」──その瞬間、彼の愛情が足りないように感じてしまう。
でも、ここで知っておいてほしいのは、男性の愛情表現にはタイプがあるということです。言葉で「好き」と伝えるのが得意な人もいれば、言葉にするのが極端に苦手で、代わりに行動で示す人もいる。感情をオープンに表現できる人もいれば、大切に思うほど不器用になってしまう人もいる。
つまり、友達の彼氏と、あなたの彼氏は、愛情の量が違うのではなく、愛情の伝え方が違うだけかもしれないのです。
問題は、あなたが「言葉で言ってほしい」と思っているのに、彼の愛情表現が言葉以外の形で届いていること。受け取り方と届け方がすれ違っているから、愛情があるのに「大切にされていない」と感じてしまう。
では、彼の愛情はどこに隠れているのか。5つの視点で、一緒に探してみましょう。

視点1つ目は「彼の愛情表現を、彼の言語で読み取ってみる」
「好き」と言ってくれない。でも、毎回迎えに来てくれる。記念日を忘れる。でも、あなたが好きだと言った食べ物を覚えていて、ふとした日に買ってきてくれる。
もし彼にこうした行動があるなら、彼は言葉ではなく行動で愛を伝えるタイプです。愛情表現が下手なのではなく、愛情表現の方法が違うだけ。
一度、「言葉」のフィルターを外して、彼の行動だけを見てみてください。当たり前だと思っていたこと──送り迎え、荷物を持つ、寒い日に上着を貸してくれる──その一つひとつが、彼の「好きだよ」かもしれません。
私がご相談を受けた方で「彼が好きって言ってくれないんです」と悩んでいた方がいました。でもお話を聞いていくと、彼は毎朝彼女の通勤ルートの天気を調べて「今日傘いるよ」とLINEしてくれていた。彼女はそれを「ただの連絡」だと思っていましたが、それは彼なりの「今日もあなたのことを考えているよ」だったのです。

視点2つ目は「あなたが求めている愛され方を、自分で理解しているか」
「大切にされていない」と感じるとき、あなた自身は「どうされたら大切にされていると感じるか」を明確に言葉にできますか。
「もっと優しくしてほしい」──でも、優しいって具体的に何でしょう。言葉をかけてほしいのか、一緒にいる時間を増やしてほしいのか、スキンシップがほしいのか、記念日を大切にしてほしいのか。
自分が何を求めているのかがぼんやりしていると、彼がどんなに頑張っても「なんか違う」になってしまいます。そしてそれは、彼にとってもつらいこと。「何をしても喜んでもらえない」と感じて、愛情表現をさらに控えるようになる悪循環が生まれてしまいます。
まず、自分自身に聞いてみてください。「私は、どうされたら幸せを感じるんだろう」と。その答えが見つかったら、彼に素直に伝えること。「こうしてくれると嬉しい」の一言が、二人のすれ違いをほどく鍵になります。

視点3つ目は「彼にとっての当たり前が、実は愛情だったりする」
人は、当たり前のことには気づきにくいものです。
彼が毎日連絡をくれること。会えば必ず笑顔で迎えてくれること。あなたの話をちゃんと聞いてくれること。体調が悪いと言えば心配してくれること。──これらは「普通のこと」かもしれません。でも、考えてみてください。誰に対してもそうしている男性は、そう多くはありません。
大切にされていないと感じるとき、「足りないもの」に目が向きがちです。でも、導入でお話しした吊るされた男のカードのように、少しだけ視点を変えてみてください。今あるものに目を向けてみると、実は彼の愛情がたくさん見つかることがあります。

視点4つ目は「伝えなければ、相手にはわからない」
「言わなくてもわかってほしい」──この気持ちは、とてもよくわかります。好きな人には、自分の気持ちを察してほしい。言葉にしなくても、わかってくれるのが理想のパートナーだと思いたい。
「言わなくても察してほしい」と願う女性はとても多いのですが、実は男性の多くは「言ってくれなければわからない」のが本音です。これはどちらが悪いという話ではなく、男女の思考回路の違い。女性は気持ちを共有することでつながりを感じますが、男性は具体的に言ってもらえたほうが動きやすい。
あなたの察してほしいという気持ちは、ごく自然なことです。ただ、彼にとってはそれがとても難しいだけ。
だから、安心してください。彼が察してくれないのは、あなたへの愛情がないからではありません。そして、あなたが察してほしいと思うのも、わがままではありません。ただ二人の間に、少しだけ翻訳が必要なだけなのです。
「もっとこうしてほしい」「こう言ってもらえると嬉しい」──それを伝えることは、わがままではありません。二人の関係をよくするための、大切なコミュニケーションです。
伝え方のコツは一つ。「あなたが○○してくれないから寂しい」ではなく「○○してくれると嬉しい」と言うこと。否定ではなく、お願いの形にする。それだけで、彼は驚くほど素直に動いてくれるかもしれません。

視点5つ目は「本当に大切にされていないなら、そのことにも向き合ってほしい」
ここまで「愛し方のすれ違い」の話をしてきましたが、耳に痛い話もさせてください。
すれ違いではなく、本当に大切にされていないケースもあります。あなたの気持ちを何度伝えても変わらない。あなたの話を聞こうとしない。あなたの存在を軽く扱う。約束を何度も破る。平気で嘘をつく。──こうした行動が続いているなら、それは愛情表現の違いではなく、彼自身の問題です。
「でも、彼にもいいところがある」「優しいときもある」──そう思いたい気持ちはわかります。でも、「ときどき優しい」は「いつも大切にされている」とは違います。
あなたが「大切にされていない」と感じる直感は、間違っていないかもしれません。その直感を押し殺して、自分を説得し続けるのは、自分を大切にしていないということです。
好きと執着の違いのコラムでもお伝えしましたが、「彼がいなくても幸せ。でも、彼がいたらもっと幸せ」──そう思える関係かどうか。もし彼といることで幸せよりも不安のほうが大きいなら、一度立ち止まって考える時間を持つことも、自分を大切にする行為です。

彼の愛し方を知ること、自分の愛され方を知ること
5つの視点をお伝えしましたが、このコラムでいちばん伝えたいのはこういうことです。
愛の形は十人十色です。あなたの愛し方と彼の愛し方が違うのは、当然のこと。だから、不安になるのも当然のことなのです。
「大切にされていない」と感じて不安になってしまう自分を、どうか責めないでくださいね。それは、あなたが彼との関係を大切に思っているからこそ生まれる気持ちです。
そして、このコラムを開いたということは、あなたが彼を理解しようとしている証拠。「嫌われたのかもしれない」で終わらせず、「もしかしたら愛し方が違うだけかもしれない」と歩み寄ろうとしている。その姿勢こそが、彼との絆をもっと深めるいちばん大切なカギになるのです。
彼の愛し方を知ること。自分がどう愛されたいのかを理解すること。そしてそのすれ違いに気づけたなら、素直に伝えてみること。──この三つを丁寧に積み重ねていけば、「大切にされていない」という不安は、少しずつ安心に変わっていくはずです。
最後のメッセージ
「大切にされていない」と感じてこのコラムを開いてくれたあなたへ。
その気持ちは、あなたが彼との関係を真剣に考えている証拠です。どうでもよかったら、わざわざ悩んだりしませんから。
彼の愛情がないのか、愛し方が違うだけなのか。それを見極めるのは簡単ではありません。でも、少なくともこのコラムを読んで「もしかしたら、すれ違っていただけかもしれない」と思えたなら、二人の関係にはまだ希望があります。
まるで白い羽根がそっとあなたの手のひらに降りてくるように──「あなたは、大切にされる価値のある人ですよ」と、私からもお伝えさせてくださいね。
あなたが、あなたらしい形で愛される日は、もうすぐそこにあるかもしれません。
彼の本当の気持ち、カードに聞いてみませんか?
「彼は本当に私を大切に思ってくれているのだろうか」──その不安を一人で抱え続けるのは辛いですよね。私の相棒の白いインコが選んでくれたカードが、彼があなたに向けている本当の気持ちをそっと映し出してくれるかもしれません。
アファメーション
大切にされていないと感じている夜のあなたに、心のなかでそっと唱えてみてほしい言葉があります。
「愛されていないのではない。愛し方が違うだけかもしれない」
声に出さなくても構いません。胸のなかで、一度だけ。彼の行動が、少しだけ違って見えてくるかもしれません。
愛されている実感がなくて苦しい夜のあなたへ。
彼の愛情は、あなたが思っているより近くにあるかもしれません。
ただ、その形が、あなたの想像とは少し違っていただけ。
──白の魔女ルミナ
